21年ぶりにデザイン刷新!新500円硬貨

この11月1日から、新500円硬貨の発行が開始されました。
500円硬貨としては1982年の発行開始以来3代目で、デザイン刷新は21年ぶり。

その日の午前中に、日銀の本支店から金融機関への払い出しが開始され、
今年度中に2億枚の発行を予定しているそうです。
キャッシュレス時代ではありますが、
新硬貨にどんな技術が盛り込まれているのか、
さっそく銀行で両替をして手に入れてみました!

日本の技術を感じる3代目硬貨の“進化”と“深化”

新硬貨を見てみると、表には桐
裏には500の数字と共に上下に竹、左右に橘が描かれ
一見すると大きく変わった感じはしません。

この表裏の決まりは、法律で定められているものではなく
造幣局で作業上の必要性等から
年銘(年号)のある側を「裏」としているそうです。
ちょっとハナタカの豆知識です。

偶然にも1代目・2代目の500円硬貨があったので、
そのデザインや時代背景を調べてみました。

1代目硬貨(1982年4月1日発行)

ちょうど自動販売機が急速に普及した時代に
発行された白銅の初代500円硬貨。
世界的にみると異例の高額面硬貨で、
1999年ごろ偽造や変造硬貨が相次いで発見されたため
新硬貨発行のきっかけになったそうです。

2代目硬貨(2000年8月1日発行)

偽造・変造に対応するために発行された
ニッケル黄銅の2代目500円硬貨。
裏面の「500」の0部分を見る角度によって、
「500円」の文字や「縦線」が浮かび上がる潜像を施すなど、
高度な偽造防止技術が採用されています。

3代目硬貨(2021年11月1日発行)

2代目発行から21年が経過し、
偽造防止力の向上を目的としてデザインと材質が変更されました。
写真では分かりにくいですが、
表面の色が2色に見えるのは、
外縁にはニッケル黄銅、
中心には白銅で銅を挟んだ3層構造を採用した
「バイカラー・クラッド」によるものだそうです。
このほかにも、
側面には斜めギザの一部を他のギザとは異なる形状にした
「異形斜めギザ」を採用するなどまさに匠の技!


日本の匠の技を盛り込んだ、3代目500円硬貨!
飲料の自動販売機などでは、未対応の場合もあるようなので
一般に流通するのは、もう少し先になると思いますが
手に取ったらじっくり見比べてみてください。