年々増額している最低賃金ですが、日本は先進国で最低クラスということをご存じですか。
経済の低迷は低賃金が一因との指摘もあり、コロナ禍にあっても
国は賃上げ促進の取り組みを行っています。
その一つ、平成23年(2011年)に制定された「業務改善助成金」は、
中小企業・小規模事業者で働く人の事業所内最低賃金の引き上げと生産性向上をバックアップ。
事業場内最低賃金を一定額以上引き上げ、 設備投資(機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練)などを行った場合に、その費用の一部を助成します。
過年度に、この助成金を活用した事業所も助成対象で、
昨年度増設された、対象人数の拡大・助成上限額の引き上げなどはそのままに
要件が合えば活用しやすい助成金となっています。
生産性向上のための設備投資を国がサポート
Q.どのような事業所に、どんな助成金が支給されますか?
A. 事業所内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内、従業員100人以下の事業所が対象です。
事業所内で最も低い賃金を引き上げるため、生産性向上につながる設備投資費用の一部が助成されます。
なお助成額は、賃金の引き上げ額と引き上げる労働者数が多いほど高くなります。
時給換算で30円以上の引き上げ(1人以上)から設定され、
上限額の600万円は、90円以上の引き上げ(10人以上)に加え、賃金要件か生産量要件が必要になります。
Q.対象となる設備投資は、どのようなものですか?
A. 機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練などがあります。
なお、賃金引き上げ計画の対象者が従事する業務と、生産性向上や労働能率の増進に貢献する設備投資を行う業務とが直接関連していなくても助成の対象となります。
Q.老朽化して壊れた設備を新しくする場合も、助成対象となりますか?
A. 生産性向上を支援するものなので、既存の機器設備と同等性能の導入は対象になりません。
ですが、老朽化又は破損したことを機に、既存のものより高い機能の機器を導入することで、
生産性の向上や労働能率が増進することが認められれば、助成の対象となります。
Q.ホームページの作成や改修は、助成対象ですか?
A.閲覧者からの問い合わせを受ける機能を付加する改修等は、「広告宣伝費」になるため助成対象外です。
ホームページ上で受発注や決済の両方が行えるものや、
受注機能のみを付加する改修などは、労働能率の増進につながるため対象となります。
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今年度の申請締め切りは、令和5年1月31日となっており、
予算に達した場合には、申請期間内に募集を終了する場合がります。
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などのお困りごとがありましたら、現在の状況や将来を見据えて合わせて提案、
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